Hayato Hamada BLOG浜田隼人のブログ
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2月2022
プライド
最近ウチの社員の取引にて少し嫌な思いをした投稿です
不動産の取引は、当社のような売主がいて、直接買主さんとやり取りするわけではありません。そこに仲介人という売主買主の橋渡し役がいて、そこに手数料という安くはない金員対価が発生します
もちろんそれ相応の価値があれば問題ないですが、、、
わかりやすくする為に例え話で書きますが、例えが下手なので、逆に分かりにくくなるかもそこは悪しからず
私が超絶腕の良い出張シェフだとします
とあるイベントコーディネーターから、とあるパーティーで食事を振舞って欲しい依頼が
こちらは「これこれこの内容のフルコースで、コースの値段がいくらになります。よろしいでしょうか??」と当然に確認
コーディネーターからOKということで、指定された日時と場所に行くと
依頼主がコーディネーターに何やらめちゃめちゃ言ってる
「あのさ、このフルコースの内容、デザートがバニラアイスって、ぜんぜんセンスもなくて面白みもないから、フルーツをトッピングさせろよ、俺はアイスなんかじゃ満足しないんだよ」
「だいたい何だよ、人気出張シェフだか何だか知らんけどさぁ、最後のデザートがバニラアイスってもうちょっと気利かせて、トッピング用意したりするだろ俺はトッピング無しの単なるバニラアイス、好きじゃねんだよ」
依頼主は私が到着してることに気付いていません
私としては、全部筒抜けで聞こえてて、ただただとても気分が悪い
私はパーティーコーディネーターを呼んで「ご提供させていただくお料理のコースは、すべて事前にご説明させてもらってますし、その場で内容にケチを付けられるのは大層気分が悪いので、帰らせてもらいます」と告げます
するとコーディネーターは「いやいや、大丈夫です、とにかく依頼主さんは良い人なので、とりあえず料理スタートして下さい」
私は心の中で、ん??良い人だから大丈夫!?!?まったく意味不明です
とりあえず料理スタートしろとりあえずなんて、そんな生半可な気持ち料理人やってないんだけど
とりあえず、とかでなくて、依頼主さんが良い人、嫌な人とかでなくて、今日この日この時間のために、依頼主様が喜んでくれるであろう最高の料理をご提供すべく、事前に内容を確認して、下準備もして来たのに、ぜんぜん話が違うじゃないかということです
デザートのバニラアイス
俺は嫌いだ、センスがないトッピングくらいさせろ
こちとらバニラアイス一つ取ったって、手を抜かんのですよ予算の中で可能な限り最高のものを用意しようと思って、またコース料理の内容を勘案して、色々考えてバニラアイスにしてんだよと
さてさて、果たしてこの最悪な気分、悪いのは誰でしょうか
一見するとワガママ言ってる依頼主さんのように思えるけど、実はこれ、コーディネーターが悪いんです
このコーディネーターは、とりあえずパーティーさえ終わっちゃえば自分にお金が入るので、依頼主のことも、私、出張シェフのことも何も考えず、とりあえずパーティーを終わらせれば良い、という考えの持ち主なんですね
因みに、私、シェフとしては、こだわりのバニラアイスにプラスαのトッピング、そんなのさほど難しいことでも何でもありません、当日でなく事前にリクエストくれてれば
ここが大切です「事前にリクエストをくれていれば」
コーディネーターが取るべきだった行動は「あのー、シェフ、明後日の依頼主さん、とてもシェフの料理が食べたくて、本当にシェフの料理楽しみにしてるのですが、デザートのバニラアイスだけ、ちょっと何かしらフルーツとか、トッピング用意してもらえませんかねちょっと厚かましくも、コースの料金はそのままでお願いしたいんですが〜、、、」
たったこれだけ、たったこれだけの事前のやり取りが必要だっただけなんですよ
そうすれば私は「そのくらいなら良いですよ、依頼主さんが喜んでくれることが一番なので」それで済む話なんですよ
「フルーツの分原価上がるから、その分コース料金上乗せしますからね」そんなの言わんですよ、事前に言ってくれさえすれば
さて、私の分かりづらい例え話で書きましたが、そんなことがウチの社員にあったんです
私たちは提供させていただく物件にプライドと愛着を持ってます
一丁前と思われるかもしれませんが、まさに料理人、シェフのようにプライドを持ってその一品一品の料理と向き合っているのです
アルバイトがレンチンで作るメニュー提供してるわけじゃないんだよって感じですね
因みにアルバイトがレンチンで提供するスタイルを否定するわけでないですよそれはそれでビジネスモデルなのでぜんぜん有りですし、むしろそういう仕組みを構築されることはすごいことです
先ほどの例え話で、こちらの提供するコースが依頼主さんの希望と少し合わない、それもぜんぜん良いのです事前に言ってくれれば対応できるできないはハッキリします
プライドを持ちつつも、柔軟性が無いわけではありませんむしろできる限りの範囲で、依頼主さんの好みに合わせたいと思うタイプのシェフです
「黙って俺の提供する料理食えや」とそんなことは微塵も思ってないんです
ただただ可能な範囲で最高の料理を提供して、
「シェフ、美味しかったよ、ありがとう、シェフを選んで良かったよ」
そう言っていただくべく努力してフルコースの料理を考えているわけです
「私としても〇〇様に私の料理を食べていただき嬉しいです、ありがとうございました」
そう言って、最高のフルコースでお腹いっぱいになって欲しいんですよね
その社員はコーディネーターに「ご提供させていただくお料理のコースは、すべて事前にご説明させてもらってますし、その場で内容にケチを付けられるのは大層気分が悪いので、帰らせてもらいます」と告げたこと、カッコ良かったのではないか、と思います
尚且つ、ちゃんと依頼主さんの前ではプロのシェフとして立ち振る舞い、最後まで料理を提供させてもらいました
とはいえ依頼主さんも、シェフも、どことなく気まずい雰囲気のパーティーになり、最高のパーティーとはなれずだったようです立ち振る舞うことはできても、魂は込められないですからね
そしてただただコーディネーターは我関せずで、コーディネート料を持って行くのでありました